2011年12月3日土曜日

雑文集


春樹さんのエッセイ、というか雑文なんすかね、その集めたものです。
春樹さんについていえば、私は小説も好きですが、どちらかというとこういったエッセイ的なもののほうが好きなんで、新聞の書評でこの本を見つけた時にはすぐにでも読みたいと思ったもんです。

ただ最近は本を買うということをしていないので、図書館、予約待ちだとどれだけかかるのか、と思いながら時が過ぎていったわけですが、先日ふと思いついて図書館で検索したら予約待ちがない状態だったので、すぐ予約して、で、今読んでます。

春樹さんの何がいいかというと、とにかく文章がいいですよね。チャンドラーに通じるところがあるのかもしれない、大分違うけど感覚的に、軽妙で品の良い皮肉がちりばめられていて、読んでいて気持ちいいです。
さらに文章が美しい。谷崎や太宰を私は特に好みますが、その系列の美文家だと私は思います。
とにかく読んでるだけで楽しいです。

内容としては雑多です。
大体は軽めですが時に恐ろしく深い文章になります。ギャップが激しいですね。
春樹さんの評として「難しい内容を平易な言葉で描く」ということがよく言われますけど、その通りかもしれません。ただ「平易」かもしれないけど「わかりやすく」書いているわけでは決してないですよね。
独特ないい回しも多くて難しい部分は難しいままだと思います。
春樹さん的には「各自が感じた通りに解釈してください」ということかもしれません。
多様な解釈が成り立つということが春樹的なのかもしれない。

しかしエッセイ系は一気にに読みづらいですね。
期日が来ましたが予約が入ってるので延長は無理っぽいのでとりあえず返却します。
218ページまで。

2011年12月1日木曜日

ある閉ざされた雪の山荘で


東野さんです。
義父が札幌で入院してまして、少し回復したので何か本が読みたいと言われて借りたものです。単行本は重いので文庫本で、という注文でしたが、図書館って文庫は少ないですよね。とりあえずどんな本が好きかもわからないので無難なミステリーということで借りたうちの一冊です。

さすがは東野さん、面白いです。
本作はミステリーというよりは本格推理物です。犯人捜しを主人公と一緒に楽しむ本ですね。
しかし人間劇はしっかり描かれているし個人の書きわけもくっきりしていてわかりやすいし、後味も良いし、私は犯人は何となく途中でわかりましたけど、細部のトリックは複雑で謎解きも十分おもしろかったし、すごく良かったです。

難を言えばトリックが大がかりすぎるのか、全体に不自然感は否めないことと、人間劇をもっとじっくり書いてほしかったかな、という程度かな。
しかし東野さんははずれがないですねえ。

2011年11月27日日曜日

かわいい女


またまたチャンドラーです。昨日読了。
春樹さんがもう一冊訳していたので読むことにしました。

軽妙なセリフは相変わらず。ただし意味がよくわからないセリフも結構ありますが。
依頼を受けてちょっと捜査に乗り出したらすぐに殺人事件に巻き込まれるあたりもお約束なんですかね。
今のミステリーならこんなお約束的な入り方はしないと思うけど、これはこれかな。
ただこの作品はちょっと入り組みすぎててわかりづらい部分もありました。
チャンドラーは他の作品でもそうだけど、筋が複雑かもしれません。ラストもしっかりどんでん返しを用意していて、普通に推理小説になっていてなおかつ雰囲気と言うか、軽妙な会話も楽しめる、そういう意味では贅沢な小説ですね。

しかしあんなに気の利いたセリフがぽんぽん飛び出すのってありえなくないかな?
マーロウって天才的な会話の頭脳を持ってるんだろうか??
普通のアメリカ人ならあの程度のセリフは普通に口から飛び出してくるのかな。

チャンドラーは魅力ありますね。
札幌市の図書館の蔵書を調べたら短編集含めてほぼすべてありそう。
でもあとがき読んだら春樹さん訳も続くらしい。
どうしようかな??

2011年11月19日土曜日

鳥人計画


東野さんです。
今から20年以上前の作品のようですがやっぱり面白いですね。
普通の殺人事件ですけど謎解きの面白さとその後のさらなるどんでん返しと、さすがな展開です。

ただ人物の描き方が今の作品よりは少ないかな。足りないとは言わないけど比べると少ない。その分感情移入できる対象としては浮かび上がってこないですね。
純粋な推理小説としてはこれで良いというかこの方が自然かな。
最近の東野さんは人間を描きすぎて推理小説じゃなくて人間ドラマになってますから。でもジャンルにこだわること自体意味ないし、面白さという意味ではやっぱり人間をもっと描いてほしかったようにも思いますね。
この作品には興味深い人物が何人か出てきます。今の東野さんならものすごく面白い物語に仕上げたんじゃないかなと思います。

とはいえこの作品もまぎれもなく東野圭吾、おもしろかったです。

2011年11月15日火曜日

ロング・グッドバイ


チャンドラー & 春樹さんです。
この本については昔、多分学生時代に読んでいたく感動した記憶がはっきりありました。
内容は良く覚えてないけどラストのどんでん返しだけははっきり覚えてました。

で、感想ですがぱっとしなかったですね。「さよなら、愛しい人」のほうが良かった。
細部は楽しめた、セリフも良い、だけど人物が多すぎるし話が複雑すぎる。
中だるみ感もある。
全米で賞を取った作品とは思えなかったですね。

ラストにかけて女性と関係を持つ理由がわからないし、最後のどんでん返しも緊張感にかける。
最もラストに関してだけははっきり覚えていたので、種がバレバレの推理小説を評価するのは可哀想かもしれないけど。

最後に春樹さんの長文解説がついてます。
春樹さんチャンドラー好きなんですねえ。玄人ごのみのする作家なのかな。

2011年11月12日土曜日

BECK


昨日やってた映画です。今朝録画したのを見ました。
結構面白かった。というかかなり面白かった。
原作の力かな。でも映画の作りも良かったと思う。

ベックのメンバー全員良かった。
特に良かったのは千葉の桐谷健太かな。原作そのままにパワフルだった。
コユキのボーカルで音が出ないのはちょっと不満だがこれしか無かったようにも思います。
どんな音を出したところで、これ、という感じにはならなかっただろうからなあ。
当然に音がでないマンガの方がこういう部分では自然ですね。
音があるはずの映画でこの部分を表現できただけでも大したものなのかもしれない。

あんまり期待しないで見ましたが面白かったです。

2011年11月7日月曜日

葉桜の季節に君を想うということ


歌野晶午さんです。さっき読了。
先日、朝日の夕刊で初めて名前を知りました。
本格推理作家だそうだ。ん、知らない。読まなくては。
というわけでwikiで代表作っぽい作品を調べてすぐ図書館で予約しました。
いい時代だなあ。

作品は本格推理っぽい感じは全くなくおちゃらけた感じで進みますが、見事に騙されました。
こういうのもありなのか???
これって推理モノではないですよね。読者が見事に騙されるだけの本ですね。
読後感はあんまりすっきりしません。
面白さも感じなかった。
作者は何を書きたかったのかな。
読者を騙したかっただけなのか?
だとしたら無駄だよなあ。読者はそんなものを本に求めていないだろう。
深い読後感も感動もない、ただ見事に騙されただけ。
これじゃあなあ.......

他の作品も読んでみるべきであろうか???