きくまがき、宮尾登美子さん
「と打ちおろした言葉は、手もと狂わずまっすぐ幸代の胸板を刺しとおしていった」
彫物、宮尾さんらしい職人系の話だが、ラストの一行、そんなに驚くほどの結末では無いのに、何とも鮮烈なこの一行にバッサリ切られた気がした
宮尾さんならではと思う
自害、歴史物の格調と女の怨念のコントラストを楽しんだが、これもラスト、鮮烈ではないけど驚きと戸惑いがあり、やられた、と思った
後半の自伝ものは宮尾ファンとしては読めるだけで嬉しいけど、独立した短編としてはどうなんだろう?
いずれにしても宮尾さんは短編もいいなあ
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