2013年5月14日火曜日
ローマ人の物語4 ユリウス・カエサル ルビコン以前
塩野さん。
文庫で3文冊、2冊読んだ後、春樹さんとかしをんさんに寄り道をして、遅くなったけどやっと読み終えました。
「男にとって最初に自負心をもたせてくれるのは、母親が彼にそそぐ愛情である。幼児に母の愛情に恵まれて育てば、人は自然に、自信に裏打ちされたバランス感覚も会得する。」
そうかあ?
「女とは、モテたいがために贈り物をする男と、喜んでもらいたい一念で贈り物をする男の違いを、敏感に察するものである。」
そういうもんか
「人間誰でも金で買えるとは、自分自身も金で買われる可能性を内包する人のみが考えることである」
う~ん、確かに。私が読んだ塩野さんの薀蓄のなかで初めて感心した。
歴史ものを書く人ってこういう歴史から抽出された人間一般論的なものを小説の中に混ぜたくなるものなのかな。
しかし日本語は相変わらず下手。
佐藤賢一の「カエサル」の解説だったと思うけど、塩野さんはカエサルをものすごく良く書きすぎているということが書いてあったように記憶してるんだが、そうでもない。
女たらしの借金王で背は高いけど決して美男ではない人物として描かれてる。
ただし人間的な魅力は確かにあったようで、なぜそんなに魅力があったのかが描かれてる。そういう意味では確かにかなり塩野さんの思い入れが入っているのかもしれない。
まあそもそも思い入れがなければ書けないのかもしれないけど。
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