連城三紀彦さん
昭和の匂いの短編集 女性の情念とミステリが練られた文章で描かれて良いね〜
能師の妻はゾクッとするような猟奇系 どれか一つなら未完の盛装 女性の動機が哀れ、仕掛けは重層的で読み応え十分
能師の妻
能に憑かれた人たち 死んだ能師の後妻が大事な舞台のため義理の息子に能を仕込むが折檻のすえ殺し 身代わりで舞う 息子の死体はバラバラにし自らも棺桶の中に入り死ぬ ちょっと瀑さん系だな
野辺の露
女を囲う兄を憎む兄嫁と関係を持つ弟 生まれた子供は兄の子供だったが弟の不義の子と兄に思わせ憎ませて20年の復讐を果たす 兄嫁は兄を殺し子供に罪を着せたことを知る弟
宵待草夜情
筆をたち結核で死を待つ元画家と女給の出会い 殺人事件をきっかけに女給が色盲の秘密を持っていたことを知り画家も生きる道を選ぶ
花虐の賦
演劇に生きる女優と演出家の自死を巡る ミステリ 事前の後追いが斬新だけどちょっと無理筋かな?
未完の盛装
戦死したはずの夫が戻ってきたときの妻と愛人 仕掛けが細かく二転三転するミステリ 小心のヤクザ者の愛人にすがらなければ生きれなかった女が哀れ
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