2冊 相互貸借 したうちのもう一冊 獣林寺妖変 が1971年 本作は その10年後 1981年の出版 獣林寺妖変には劣るな
最初の女形の橋 京都弁の1人がたりは何作か読んだような気がするが標準語か?と思ったら女形の男だった 面白い 自身の罪喰いも出てくるしまた 重要なモチーフの鶴は禽獣の門 赤江さんの好きな題材なのか? でもこの手の幻想譚は分かりづらい
表題作に出てくる老姉妹もいつもの赤江さんのキャラクターか?いつがけが崩れるのかという危うさと怪しさが姉妹の明るさの中でユーモアに転じているのが面白い味で逆に赤江さんらしくないようにも感じる
女形の橋
能役者をやめた女形が橋の向こうの故郷を一人語る 鶴に餌付けしながら村の罪喰として生きる者たちとくらす男も能役者
水鏡の宮
何も映さない水を湛えた井戸に住む知恵の遅れた男 高名な劇作家の隠れた代作者である妻は男に犯され 井戸に毎年通うようになっていたが風呂で溺死 自死か?
燿い川(かがよい)
役者として成功を収めた若者 性を貪る生活を捨てるためすべてを捨て隠遁生活に入る が捨てられない 1本の大きな川が彼の体に輝き流れている
舞え舞え断崖
性を祀る崖の下の祠 狂った従兄弟のために妖精を描き続けた画家と詩人の老姉妹が崖の上と下に住み崩れるのを心待ちにする
悪戯みち
幼馴染の少女と結婚したが突然子供をバラバラにして殺し行方不明となる 子供の頃あの崖で大人の男に悪戯されていた妻は虫をバラバラにして殺す少女だった
柩の都
京都に一人旅し消息不明となったかつての教え子を探す高校教師 旅で知り合った男に抱かれ夢中になり山中で帰らぬ人となったのか? 京都の春に包みこまれた骸は誰にも分からない
黒馬の翼に乗りて
鳩舎に迷い込んできた伝書鳩の飼い主の妹と通信管で愛の短歌を交わすが少女は死んでいた 通信管を利用した従兄弟の仕業
書きかけ〜
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