赤江瀑さんの短編集
いつものように妖しそうで妖しさはあまりなくしっとりと落ちる表題作は気品漂う名品と思った
全体では今ひとつかな 短めで曖昧な話が多かった そのもやもや感が作者の意図だったのかどうかは分からない
原生花の森の司
昔話の語り部の老婆には駆け落ちして帰らぬ難聴の息子がいた 彼のために覚えた昔話を語り終え書籍にまとめられた後自死する 椿の森と落花の冴えた音
ハエン縣の灰
中学生の子が育てた鳩がスペインに行ってしまい戻らずおかしくなった子に婚約者を殺された姉 スペイン旅行で鳩を発見した男も鳩に人生を狂わされていた これよくわからん
黒堂
縁切り地蔵が祀られた黒堂で姉が殺されたが犯人は離れた京都に住む妹を殺したという 妹は姉の夫を想い戻っていたのか?
睡り木語り
恋愛関係にあった2人の歌人に持ち上がった盗作事件 男は既に他の女と結婚している 壁に塗り込まれた錦木 盗んだのは恨む女か?
八月の蟹
結婚せず関係を続ける演出家と女優 カニとヘビの昔話を伝える寺 多くのサワガニが生息する川の旅館に住み着いた女は男に捨てられ子供も流れカニに食われたと信じる 女優も多くの子を流した
地下上申の森
三角関係の末結ばれた2人は森に居を構える 美術教師の妻が描く絵は森に魅せられたように変わっていき無理心中となる
バンガローは霙(みぞれ)
若者宿の風習を語った元新聞記者がバンガローで殺される その街では多くの男と付合う娘の父が数人の男たちに袋叩きにあう事件があった それを記者のせいだと考えた男が祖父を殺す その男の友人が記者を殺した犯人
書きかけ〜
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