2017年3月31日金曜日

おまえさん


宮部みゆきの井筒シリーズ第三弾
かなり長いけど、心地よい長さでした
いろんな話が詰まっていて、それぞれいい話で、考えさせられたりほろっときたり
最後はそれぞれ綺麗に収束
今回のテーマは「恋」ですね
おまえさん、と呼んでくれる相手がいるって事は幸せなことです
居場所の無い人達、というのも共通のモチーフだった
面白かったです

ちょっと苦情があるとすれば、登場人物が多すぎて肥大化してきた感ありってことかな
過去の登場人物を忘れずに丁寧に描いてくれていてそれはそれでうれしいんだけど、記憶があやふやになってしまう部分があり、これは私の問題だけどちょっと辛かったりもした
どんどん新しい、魅力あふれる人物が出てくるので一層

本を読んでいて、ふと記憶に残るフレーズがでてくることがある
司馬遼太郎では良くあった
人間とは人に褒められたい生き物である、みたいな
ミステリ系では滅多に無いんだけど、宮部みゆきさんのこのシリーズでは何度か出てきた
心に残るフレーズを読めると幸せな気持ちになります

0 件のコメント:

コメントを投稿