2012年5月15日火曜日

子産


今日読了、宮城谷さんです。

これは前回の孟嘗君とは違う系の作品ですね。時代というか周りの人々を主に描いていて、小説っぽいおもしろさのない作品です。
こういう作品は読みづらいです。
話が飛んで登場人物や地名がとにかく多くなって、油断しているとすぐ何が書いてあるんだかわからなくなります、私だけかもしれないけど。

上巻の一節に、「ささいなことで怒気を発する者の知能は低い。賢いものはつねに静かである」という表現がありました。耳が痛いですね。
とにかく宮城谷作品にはこんなセリフがちりばめられています。
文章は簡潔でわかりやすく、至る所に我々が生きていく上での知恵が転がってます。なんですが、この作品は読みづらいです。

子産は天才で、膨大な知識を持った人として書かれてますが、あとがきでは子産は改革者だったと書かれてます。そこの部分もぴんときませんでした。そういった部分に関する記述が少ないので。
孟嘗君にしても晏子にしても、子供の頃からの人となりは丹念に書かれてますが、宰相に座ってからは実にあっさりしてます。
話は苦労を重ねて頂点に立つまでで、頂点にたってからはあっさりしてる。ここらへんはいつも読んでいて?な部分で、なので「子産は改革者」といわれてもぴんときませんでした。
私だけかな?

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