2011年4月28日木曜日

GetPixel


数年前から自作のグラフィックビューアを使ってるんだが、そこに実装した編集画面で、クロップ用にAutoCrop機能を実装していた。
ピクセルの色を判定して自動的に範囲指定するものだが、これにGetPixel関数を使っていて、これがすごく遅い。
で、いずれ高速化したいというのがずっと私のToDoリストに載ってたんだが、今回ようやく高速化できた。
GetPixel関数をやめて、直接ビットマップデータを参照して色判定するようにした。

ビットマップの構造自体はちょっと複雑だけど難航不落ってわけどもないんだが、データのポインタが探せなくて苦労した。実はwin32ベースではまだ探せてなくて、ビューアの画像デコードエンジンとして使ってるGFLのdllの機能を使ってる。
このdllはxnviewのエンジンになっていて、非常なスグレモノです。ココ↓
フリーでこんなスグレモノを使わせてくれてるxnviewは太っ腹ですね~。

で、この機能を借りてビットマップデータに直接アクセスすることができて、その結果の高速化だったんでまだまだなんだが、とりあえずは早くなりました。よかったよかった。
しかしGetPixel()が遅いのって周知っぽいですね。
検索したら結構情報ありました。
この関数は単に特定のポイントの色を取得するだけなら不満ないけど、スキャンする場合は使えないんですね。
勉強になりました。

まるとも


今日休みをとったんですが、家内がいなかったんで昼一人でまた行ってきました、ラーメン。
今日は塩にしました。
私は味噌派ですけど、前回行ったとき結構塩の人も多かったし、このベースなら塩もかなりいけるのではないかと思ってのことです。
で、食べましたけど、今ひとつですね。甘いです。
しかしスープを飲むと甘いんだけど、麺を食べると結構絡んでいてしょっぱいです。ちょっと不思議な味ですね、普通は逆です。麺自体がしょっぱいのかもしれないな。

平日の割には混んでました。少しだけど後ろの椅子で待ちました。
それにしてもここのラーメンはどうして500円で頑張ってるのかな。
ここは味で売れるラーメン屋です。安さに関係なく。
もっと高くて良いと思いますけどね。
というのは、安いので大盛りにする人が多いように感じるんですけど、普通のラーメンでも全然十分な量があります。ついワンコインだと量的にどうかな、と考えてしまうんですね。
前のおばさんも確か500円で頑張ってたように思うので、そこにこだわってるのかな?若い夫婦ものですけど、こだわりならまあ、こだわるのもいいかもしれませんが、ここは十分味で勝負できるラーメン屋であることは私としては書いておきたいです。

で、甘かったんですけどすっかり飲み干してしまいました、塩のスープ。
ラーメンのスープを飲み干したのは久しぶりです。
うまかったのかな??

介子推


昨日読了しました。宮城谷昌光さんですね。
砂中の回廊にも出ていた人です。作者も特別な愛着があったようです。
今まで読んだ宮城谷作品とはちょっと違っていて、物語の要素が強いです。
史実に作者の想像力を足していくというよりは、大部分が作者の創作で、背景に史実をおいている感じかな。
強烈な個性を持ったひとの、人間を書きたかったんでしょう。
なので、史実に学ぶような部分は少ないです。
純粋な物語として読めば、最後のハッピーエンド?が収束としてはちょっと物足りないし、幻想譚的な要素が中途半端な位置づけしか与えられていないような、幻想譚ならそう割りきってもっとけばけばしさがあっても良かったんじゃないかなと、そういう意味でやや中途半端な作品だったかな。
しかし中国にはこの介子推のための日があるんですね、火を使わないという。
すごい国ですね~。
宮城谷作品って、読んでると人物がかぶりますね。
同じ時代でもいろんな人が生きてるから、それぞれの視点からみるとまた別の物語があるんですね。
そこら辺が歴史の面白いところなのかな。

2011年4月24日日曜日

かわなみ食堂


昨日の土曜日また子供たちと3人で行ってきました。
私は当然広東麺。
3回目だと思いますが、微妙に具が違います。
ここの広東は海鮮系なんですが、1回目はホタテメイン、2回目はエビ、昨日はまたホタテですが量はそんなに多くない。
具は決まってないのかな?
ラーメン屋ってそういういい加減なところありますよね。
私的にはそういうところが好きですね。
具材は季節によって違いあるし、食べ物ってそういうものかもしれない。

しかし結構うまいです。
ここは、仕事の帰り、地下鉄からバスに乗り換える澄川駅の裏にあるんですが、最近いつも食べたいなあと思ってたんで、昨日行けて満足でしたが、それにしてもうまかったです。
長男も行きましたが、ここのラーメンは500円とワンコインですが、あっさり系でなかなかうまくて、長男も好きだそうです。
最近はコッテリ系のラーメンが多い中でここもまた独特な味を維持している古くからの札幌ラーメンの店ですね。

中華丼とか肉丼といったメニューもあります。
他のお客さんが食べてました。
ここはいつ行っても混んでませんが、不思議と他の客も必ずいます。
とても貧相な店舗で、一見の客には入りずらいと思いますので、知る人ぞ知る店ということかな。
個性的なおばちゃんですが、いつまでも頑張って欲しいです。


2011年4月23日土曜日

管仲


先日末っ子の授業参観があったんだが、黒板の上にクラスの子全員の顔写真が貼ってあって、そこにそれぞれ好きな漢字一字とコメントがあった。で、結構「仲」の字が多くて、「友」みたいな意味かな、良いな、と思った。
関係ないけど結構中国の人名には「仲」が入ってますね。
宮城谷さんの小説には人生が詰まってますね。舞台が孔子より前で紀元前、この時代の人々の行動が現代の我々の生き方にも大きな示唆を与えてくれる、それってすごいことだなあと思います、我々が如何に愚かかということかもしれないけど。
この小説に関しては管仲が小伯に弓を引くあたりがあまりに小説的すぎて本当かな、という感じだが、ドラマティックな要素が多いし、そもそも管仲の不遇の時代が長いから、日本人的には「おしん」的な楽しみ方が出来る本ですね。
あと、女性が描かれてますね。毒夫の様な文夾と奇燕。文夾は愛に生きた女なのかな、悪女なんだろうが一つの生き方として描かれてます。奇燕は最後に管仲との再会がありました。もっと描いて欲しかったけど、さらりとした辺りがこの作者らしくなんとも良かった。
宮城谷さんって、春秋なんちゃら等を精読して歴史をつかんで、それぞれの史実に人間としての感情をつけたして小説にしてるんだね。つけたした感情は宮城谷さんの創作というか推論というか想像なんだが、作家としては「こうにちがいない」という信念があるんだろう。骨に血と肉をつける作業といってもいいかな。
その、あとからつけられた血と肉にどの程度の説得力があるのか、それがこの小説に対する評価になるのかもしれない。
あとがきにもあったけど、多分管仲と飽叔の関係も多くは血と肉の部分なんだろう。
小説的には飽叔がより素晴らしい人間として描かれてますね。人間としても明るく曇りがないし、引き際も見事すぎる。しかし挫折を知り暗い側面を持つ管仲が歴史的には名を残すことになり小説の主人公にもなっているあたりが、私としてはちょっと?もある。もっと飽叔を読みたかったと思うので。
作者は飽叔を描いても良かったんだろうけど、描きたかったのはあくまで管仲なんだね、そこらへんも興味深いかな。
まとまらない感想だけど小説としても人間の書としてもかなり面白かったです。
で、次は「介子推」を読んでます。
図書館からなんとなく借りておいた宮城谷さんの本です。
冒頭はかなり物語っぽくて面白いです。

2011年4月17日日曜日

ドナウの旅人


昨日読了しました。
宮本輝さんですけど、このひと芥川賞作家なんですね。知らなかった。
泥の河は知ってたけど、むしろ映画として記憶にあり、文学作品としては知らなかった。
まだまだだなあ。

宮城谷さんのあと、軽い日本文学を読みたくなって読んだんですが、まあ良かったです。
文章にとても品があって、谷崎とか太宰とかとは違うんだけど、安心感のある日本文学という感じですね。
物語としては、出だしはとても良かったけど、途中からは、映画で言うとロードムービーっぽくなってきて集中力が途切れてしまう感じがありましたが、ラストは結構見事な収束だったと思います。

ただ気に入ったら他の作品もよもうと思ってましたが、それに関してはちょっと微妙ですね。ちょっと冗長感があった、長すぎた感じがする。短編のほうが良いのかもしれない。
で、いまはまた宮城谷さんを読んでます。「管仲」、面白いです。

まるとも


またラーメンですけど、これは野菜系ではありません。
先週食べた蟻月のもつなべ「しろ」の味が昔食べたラーメンの味に似ていると思い、頭から離れず、いろいろ思い出しているうちに頭に浮かんだのがここ。
白石の北洋銀(当時はたくぎん)の近くにあって、おばちゃんが独りでやってた小さな店ですが、就職仕立ての私は寮の近くだったこともあり結構通いました。
その後結婚してからもたまたま出向先がここの近くだったのでたまに昼を食いに行ったりしてましたが、いつのまにか行かなくなってすっかり忘れてました。

しかし検索したらありました。
最初GoogleのStreetViewで見たら無かったので、諦めてたんですが、ふと検索したらヒットするのでおかしいなと思ったら、昔の店のすぐ近くでやってました。
おばちゃんはもうやってなくて、息子さん(多分)の代になってましたが、実は私は息子さんに代替わりしたことは知ってて、食べたこともあったんでした。

で、昨日家族みんなで行ってきました。
12時半くらいでしたが、外まで並んでてびっくりです。
中はカウンターのみしかも8席くらいしか無いので外に並ぶのも仕方ないけど、こんなに混んでるとは、正直びっくりでした。
味は前と変わらずです。結構癖があって、くさいです。定番は味噌です。
最近はやりのとんこつ系でも二郎系でも旭川っぽくもない、独特のラーメンです。
家族は微妙な感じでしたが、私はやっぱり好きですね、このくさい味噌ラーメン。
通ってしまいそうだ。

ちなみに値段は500円です。
かわなみと一緒だな。でも混んでる秘密は安さではありませんよ。
ふと気づいたんですが、並んでる人は年配の人が多かったです。
昔の常連なのかな?普通の並ぶラーメン屋とはちょっと違う雰囲気がありました。
一度食べる価値はありますよ。

2011年4月16日土曜日

蟻月


行ったのは4月11日の月曜日です。職場で被災地の応援に行っていた若い職員が無事帰ってきたので、慰労会として蟻月に飲みに行きました。
2回目ですが、やっぱりおいしかった。
もつなべがおいしいのは言うまでもないのですが、コースで出てくるほかの料理も結構良いです。
最初のもつと、明太子入りの卵焼きがオススメかな。
これに飲み放題をつけて、飲み放題自体は2時間ですけどそのあともいれるので、3時間くらいいました。
十分ですね。

もつ鍋ですけど、銀(牛テール味)としろ(味噌)の2種類食べました。
6人で行ったんですが、味を分けて2回分食べさせてもらえました。
前も食べたしろは相変わらずこってりしょっぱくてにんにくが利いていて、なんともうまいです。
たぶん蟻月の定番なんでしょう。はずしませんね。
銀は、油系でバターだとおもいますけど、薄味でこってりです。テールのあぶらなのかな。
銀もおいしいけど、私としてはしろの方が好きですね。
最後はチャンポンで締めましたが、これも良いです。
締めは雑炊もあるんですが、雑炊だと汁を吸いすぎてギトギトになるような気がする。ふと麺のちゃんぽんは絶妙だったと思います。

おなかもパンパンで、満足度高いです。
ひとり4千円くらいらしいです、CP結構いいと思います。おすすめです。

ふくべ


4月10日の日曜日に末っ子連れて3人でふくべしました。
私は久しぶりに塩、末っ子は味噌、家内はいつも通り広東。

末っ子はほぼ通常の味噌ラーメンを完食。さすがに満腹で具合悪そうにしてましたが、もやしで腹が膨れてるだけなんで、晩御飯のときには回復してました。
で、私の塩なんですが、一緒に作ってもらったほかのお客さんが「味がない」とクレームして、作り直しになりました。
私も野菜の味が薄いなあと思い食べてたんで、味のつけ忘れなんてありえるのかなあ、と思いながらも作り直しの野菜は味もついてたんで、まあ納得して食べました。
しかし食べ終えて思うにやっぱり味は薄かったです。だから最初のクレームついたラーメンも味の付け忘れではなかったんじゃないかなと。
思うに、塩はもともと味噌・醤油とは野菜の質が違ってて、量的にはチョイ少なめだったんですが、今回はそれが他の味と同じになっていて、つまりもやしが多かった。それでもやしの水分で味が薄くなったんじゃないかなと。ふくべのラーメンのなかでは多分塩が一番しょっぱいはずなのに、随分甘く感じたのは明らかに変なので、もやしが原因ではないのかなと。
クレームした人は多分満足してなかったんじゃないかな。もう来ないだろうな。
私は主に味噌派だったけど、ふくべで一番うまいのは塩だと思っていただけに、味が変わったのは非常に残念でした。
それに比べて家内が食べた広東は相変わらずしょっぱかった、これがうまいんだけどね。

ふくべってもともと味が一定じゃなくて、特に作る人によって違ってた。オヤジさんが一番しょっぱくて、おじさんはチョイ甘。お兄ちゃんもたまに作るけどこれはぜんぜんまずい。はっきり言ってお兄ちゃんがつくるようになって私は行きづらくなりました。最近はおにいちゃんは作ってないんで安心してたけど、塩がこんなに変わってるのはちょっと心配ですね。


ハルモニ


韓国料理の店です。4月9日土曜日の昼、家内と二人で久しぶりに食べに行きました。
キムチチャーハン、牛スジ炒め、鳥肉炒め、の3品、我が家的には定番。
相変わらずうまい。それぞれすごくうまいです。
ただ、昔と比べると全体的にあんまり辛くなくなったような気もします。
それと、チャーハンですが、ちょっとべたっとした感じでした。容器も鉄皿ではなく鍋で出てきたし、変わったのかもしれない。これはこれで十分うまいというか、私はこっちのほうが好きですけど。
ここのメニューって結構変わるので、我が家の定番3品が全て残ってたのはうれしかった。
ちなみに無くなったメニューとしては、ラーメン(キムチじゃない)、イカ炒めがあります。私の知っている範囲ですが。

あと、ここは地下鉄南平岸駅の前にあって駐車場は無いので、いつもマックスバリューに駐車して、帰りに何か買うようにしてたんですが、ここの無料時間が1時間に短くなったので、駐車料金がかかりました。20分以内なので100円ですけどね。

2011年4月12日火曜日

コストコ


最近コストコの品揃えが少し変わったような気がする。
ポテチの大袋がなくなった。
魚肉ソーセージの大袋がなくなった。
新しく並ぶ商品があるから、無くなる商品があるのは当然だが、自分が買ってたものが並んでないとがっかりですね。
しかしポテチの大袋は人気だったと思うけどなあ。震災の影響もあるのかな。
現在の我が家の定番は、パン、鶏肉、ピザ、ぶどう、って感じかな。コストコでしか買えないものは貴重です。
あと気づいたことだが、お試し会員の日っぽい日ってわかりますよね。
いかにも慣れてない人たちって、通路の真ん中で立ち止まって動かなくて人の流れが止まってしまう。
立ち止まるんなら端による位の配慮は欲しいと思う。北海道人ってもともときちんと並ばないし、周りの人のことをあんまり考えないのは良くないところですね。

さらに土曜日は、棚と棚の間の通路にミネラルが積んであって、通路はすごく狭くなってました。そこであのでかいカートを止めて動かない人がいるので、すごく流れが悪くなってました。
コストコってそういうことを注意する従業員はいませんよね。商品がどこにあるか分からなくてききたくても聞く人もいない。
コスト削減のため余分な人員はおかないということでしょうけど、まあ、その分安いんなら仕方ないのかな???

情に棹させば


漱石だが、ずっと、流れに逆らうの意と思っていたが、違うらしい。
「棹さす」は舟を進めることなので、流れに乗っていくとそのままどんどん流される、ということらしい。
そうかな?

この草枕の冒頭は、
知に働けば角、情に棹させば流、意地を通せば窮屈、人の世はすみにくい

となっていて、フレーズは4つで、3つ例示して最後が結論という構成と私は思う。
この3つの例示は、最初と最後は「頑張れば大変」という意味だから、並列しているとすれば二番目も「頑張れば大変」の意でなくてはならず、だとするとやはり流れに逆らうの意ではないだろうか?
この考えはあくまで3つのフレーズが並列しているという前提だが、並列でなければこんな感じになってしまう↓
「頑張ると大変」「頑張らないとだらだら」「頑張ると大変」「とほほ」
これはちょっと変じゃないか?
こうしたければ、3番目が余計だ。
「頑張ると大変」「頑張らないとだらだら」「とほほ」
とすべきだ。
3番めを生かしたいのなら、
「頑張ると大変」「頑張らないとだらだら」「頑張るとやっぱり大変」「とほほ」
とでもするべきだろう。この場合3番目につけた「やっぱり」がないと意味が分からなくなる。
従って、「頑張ると大変」×3「とほほ」
の構成と解すべきと思うんだがどうだろう。

そもそも「棹さす」のは、確かに舟を進めるためなんだろうけど、舟をその場所にとどめておきたい場合も「棹さす」のじゃないだろうか。そういう時はまた違う言葉を使うのかな?

「棹さす」は舟を進めることなのでその読み方は間違いです、一件落着。な~んていわれたら話はそこで終わっちゃうんだが、どうもぴんと来ないという話です。

2011年4月5日火曜日

砂中の回廊2


読了しました。
こういう小説もあるんですね、この年になって知ることができて良かった。
老後の楽しみがひとつ増えた感じです。
文章は漢文のように簡潔で格調高い。
そして淡々としていて深みがある。
しかし中国という国はすごいですね。
紀元前何百年という昔に、色んなことを考え実践し、それが歴史として記されて後代の人々を導いていってるんですね。
中国4千年の歴史、といいますが、大げさじゃないんだね。
ま、今の中国という国に対する評価は別として、その歴史には学ばなければいけませんね。
というわけで次も宮城谷を読むつもりで図書館に行っていろいろ見てたら、宮本輝の「ドナウの旅人」が目に入ってしまった。澄川図書館の文庫本のコーナーです。私に読んでくれと言ってる気がしてつい、借りてしまいました。
実は今日もうこの本を読んでます。
宮城谷さんを読みながらいろいろ考えすぎて少し疲れたこともあったかもしれない、普通の小説を読みたいと思ったのかな。
で、まだ出だしですけど、結構良いです。
きれいな日本語の文章で品があります。女性の一人称というところがちょっと私としては珍しいけど、ミステリーっぽくもあり楽しめます。
実はこの作家も初めての作家です。まだまだ知らない作家はいるよなあ。楽しいなあ。

2011年4月3日日曜日

砂中の回廊


得とは人を許し人に与えること
礼とは?
自分の信念を貫けないときに人はどうするか。士会の行動だけど、
①超遁が霊公をたてたとき反対せず秦に亡命した
②超遁が霊公を殺したとき(間接だが)病と称して態度を保留した
動かないことも知恵かもしれない。
反意は示すが、自分を通すことはしない、ということか。後者は出来るとして、前者をどうするかが問題なのかな。
しかし①も②も逃げたようにも感じる。正しい道が常に採るべき道とは限らない、なんて話は逃げてるだけじゃないのか?
士会の場合、国を守ることが大命題になっていて、そのために一時的に我慢することは士会としても矛盾しないのかもしれないけど。
私も筋を通したいほうなので流されてなんとなくの仕事はすごくいやだ。
実は流れに身を任せたほうが楽なんだ。
そうなんだがそれが明らかに間違っている場合人間はどうすればよいのだろう??
今度悩んだときはこの士会の行動を思い出そう。
小説をこういう風に読むのってどうなのかな。こういった読み方こそが大事だと思う一方で、何か違うようにも感じますね。
音楽を聴いてこんなことは考えないよね。
純粋に楽しめばいいんだろう。
小説もしかりでただ楽しめばいいようにも思うが、歴史から学ばないのはもったいない。
小説はそのものとしてまずは楽しんで、そこから何がしかを学んだならそれもよし、ということかな。
純粋に小説としても十分面白いです。
士会が秦に亡命して秦で地位を得ていくあたり、そして再び晋に戻っていくあたりは激動の展開で一気に読ませる。
物語として十分面白いです。
まだ終わってませんけど。