2010年5月31日月曜日

エデンの東

エデンの東

今、全4巻の3巻目途中。
教訓というか、年寄りの説教的な部分が随所に挟まれていて、物語の進行を邪魔している感が否めない。昔の物語だなあという感じだけど、総論的にはまあ面白いですね。

アメリカの開拓の歴史を背景にした古典的な人間の愛憎劇。
宗教色も強いのかな?そうでもないか??
ネットで調べると、聖書のケインとアベルの話がモチーフなんだね。額の傷がその象徴。家族の愛憎は昔から変わらぬテーマで、そのやきなおしといったところか。それゆえか、随所に「ああ、そうだな」と思わせるセリフがちりばめられてますね。

気になったのは訳語。セリフの語尾が「~ですよ」となる場合が多すぎて物凄く違和感を覚えます。へたくそな日本語だなあと。
あと、どうして英語って「どうして~出来ないわけがあるだろう」的な言い回しが多いのかね。「~出来る」と簡単に言うのは良くないのかな?
こういったあたりもあまりに直訳っぽくて、ちょっと読みづらく感じてます。

ところでこの本の奥書に「**さんより」とあった。私が書いたもので、学生時代の先輩からもらった本ということなんだが、相当昔の話なので随分懐かしく感じた。
この先輩は女性なんだが、ゼミの同期の男性と付き合っていて、多分今でもその状態のはず。
私は卒業してもう25年だから、先輩はそれ以上。
何の事情か良く分からないけど、結婚しないまま今に至っているはず。多分子どももいないだろう。二人の問題で私には関係ないわけなんだが、これもひとつの人生ということですかね。

2010年5月19日水曜日

1Q84 3

さっき読了しました。
う~ん、微妙ですね。
前回書いた印象そのままです。
ハッピーエンドのラストはまずまずだが、違和感も残る。

死が多すぎる。まず主人公が人殺しだからね。ラストのハッピーエンドも素直にすとんと落ちません。幸せになって終わって良いのかな、と。
牛河さんを殺したのもなぜかな?リトルピープルにつながるのはわかったけど、殺されなければならない理由があったのだろうか?良い人だったタマルさんもただの人殺しになってしまうしね。

前2作の解決編と言う感じで読んでいたが、簡単にすっきりと解決してもいませんね。
ラストは第3の世界を示唆しているし、私的には天吾の本当の父親と母親の殺人もまだどこかで絡んでくるように思える。もちろんリトルピープルの最後の空気さなぎの作業も。
となると最終章の1月ー3月もやはりあるんだろうか???

二つの月、マザとドウタの対比は光と影であり「世界の終わり」ですね。善と悪のような対比も内包しているのかな。ま、いつもの春樹さんですね。

ということで最終章にも期待といったところですが、とりあえず明日から読む本については、「エデンの東」にしてみます。
借り置きの本はないし、スタインベックも読み直してみたかったしね。久しぶりの文庫本ですが明日からが楽しみ。

2010年5月18日火曜日

1Q84 2

今Book3を読んでます。
半分以上は来た。
最初は面白く読んでたけど、今はちょっと中だるみ。

全体的に言うと、Book3は1・2の後日談というか、解説っぽい内容で、新しい展開は少ないように感じる。
牛川を新しく語り手に据えて3人の話としているのは、工夫なのかな。でもそもそも新しい展開が無いから語り口の目先を変えた程度の効果ですね。
半分以上読んだけど時間はほとんど経過していないし事件も少ないので、緊張感というか面白さを保たせるのが難しいのかなと感じます。

ねじまき鳥の最終巻は、こういう感じではなかったと思う。前の2編はそれで終わっていて、新しい展開が最終巻であった。
1Q84にはそういう感じが無い、少なくとも今のところはだけど。

目土

土日で芝生の目土をしてみました。
雪解け後の庭の不陸が激しくて、すごく気になってて、ネットでいろいろ調べてみたけど良く分からず、結局まずはやってみようということで、先々週ホーマックで買っておいた目土用の土を、部分的に入れてみました。

今のところは結構良い感じです。
去年から結構不陸はあって、足で踏むとすかすかだったりしてましたが、雪解け後はそれがひどくなった感じでした。
ひどいところに部分的に園芸用のスコップで土をまいて、さらっとならして水をたっぷりやるだけですが、意外としっくりしています、いまのところは。こんな感じでいいのかな。

しかし不陸自体は全体にあるので、神経質になりすぎると大変ですね。
全体に撒くとなると、目土の量の問題もあるし、均等な厚さになるようにレーキとかブラシも必要になりますね。今のところはそこまでは考えていませんが、いずれはやりたいです。

目土って、あんまり草が伸びてからでは駄目っぽいので、やはり春の作業ですね。
あと気になってるのがいわゆるサッチ。結構あるもんですね。芝生の病気の原因にもなるとのことで、除去が必要なようだけど、目土は対策のひとつらしいのでやはり目土は必要ですね。

まだまだ目土したい場所があるのですがそれは来週ということで。楽しみです

2010年5月11日火曜日

1Q84

1Q84 読んでます。
はじめから読み直していて、今日ようやくBook3に突入しました。
最近読んだばかりの本なのでかなり覚えているせいか、本に集中しきれない感もあったが、当然、新しい発見もあった。

今まで読んだところでは、今までの村上作品と比べて分かりやすい部分が多すぎるような気がしてます。物語として普通すぎる、ということかな。理屈がきちんとしすぎていると言っても良い。村上作品ってきれいな理屈で割り切れてはいけないような気がするんだが、わりとすっきりしているような。
勿論Book2ラストのシーンは賛否両論の謎だらけなんだが、私的には絶対終わっていないと考えていたので、謎のまま終わってはいない。そういう意味において物足りなさ(?)を感じながら読んでいます。

ま、Book3が出版されたわけだから全体を読み終える前の感想では早すぎるわけだが、今のところの感想としてはこんなところかな。

で、村上作品のベストって何だろう考えると、多分この1Q84は上位には来ない。昔は「羊をめぐる」がマイベストだったんだが、昨年村上作品を一通り再読した後の感想としては、「世界の終わり」「カフカ」あたりがマイベストっぽい。特に「世界の終わり」がみずみずしい感じがあって良い。
ピンクの服が似合うちょっとぽっちゃりした女の子がなんとも言えず良いんだよなあ。この時期の村上さんはSEXをあまり描いていないが、そこも好きなところです。

繰り返しになるけど、Book3を読み終えるまではきちんとした感想にはなりませんけどね。