2013年9月22日日曜日

ローマ人の物語7 悪名高き皇帝たち


20日の金曜に読了。
カエサルからアウグスティス、ティベリウス、カリグラ、クラウディウス、ネロの系譜は面白い。
組織を堅固に作るのも難しいが維持するほうがもっと難しいということですね。
映画で有名になったカリグラだけど塩野さんの筆は結構優しい。

ちょっと気になったが、ティベリウス時代の金融危機に関する言及部分で、資本がより高い利潤を求めて移動する様子が描かれていて面白かった。そういう視点、経済の視点で歴史を見ると、また面白いし将来につながるんだな、それが経済学か、と改めて感じました。

文章はどんどん良くなっていると思う。
こういう歴史ものを面白く読ませるのってほとんどが作者の文章力なのかなと思えてくるほどに、塩野さんの文章は良くなってる。

「人間とは主権をもっていると思わせてくれさえすればよいので、その主権の行使には、ほんとうのところはさしたる関心を持っていない」

「人間とは、心底では、心地良く欺されたいと望んでいる存在ではないか」

ネロが恋したポッペアを評して
「野心家ではなかったが、女に生まれたことを無駄にしないタイプの女ではあった」

これからどのくらい塩野さんの筆はなめらかになっていくんだろう??

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