2015年7月30日木曜日

名もなき毒


すごく久しぶりに宮部みゆきさん
出張のJR用に借りた厚めで面白系の本

語り口がすごく上手い
ちょっと前に読んだ「死刑判決」を思い出した
細部がすごく丁寧に描かれていて、ちょっと煩わしいくらいだったあの本
そこは宮部さんなので上手に書いているけど、ノンストップ系の疾走感重視の作品とは本質的に違うものを感じた
細かい話が上手に絡まってすっきりしてラストの収束
一つ一つの伏線のオチも丁寧に描いていて読んでいる側のすっきり感は高い

しかし!
物足りなさはいかんともしがたい
隠蔽捜査は結構衝撃だった
ラストももっと読みたい、ここで終わるのは切れ良すぎだろう!
という不満が残った
でも多分だからこそ満足感も高かった、面白い作品を一気に読んだという満足感

本作にはそれが無い
これはこれなんだろうけど
テレビは見てなかったけど小泉孝太郎が主人公を演じてたのは知ってたせいか、読んでいる間ずっと彼の顔が頭から離れなかった
そのことだけが今も頭に残ってます

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