2016年6月24日金曜日

クレオパトラ


宮尾さん
確か朝日の新聞連載もの、我が家の母が読んでいて面白いと言っていたのを思い出す
調べたら1993年10月から1996年3月まで、朝日新聞日曜版に連載だった
それから20年以上たった今私が読んでることになる

女性に焦点を絞った小説を書いてこられた宮尾さんだから洋の東西は問わないのかもしれないけど、クレオパトラにはちょっとびっくりですね
宮尾さんの剛毅で流麗な文章は江戸から明治を中心に据えた日本の女を描くのに最適と思われ、古代の異国を語られると違和感が大きかったけど、知らず知らずに物語の世界に引き込まれていきました

親と子が殺し合ったかとおもいきや、婚姻もありの世界観にまずはびっくり
そうしているうちに誰もが知っているシーザーの話になっていくと、自然と塩野さんを思い出してしまった

塩野七生さんと宮尾登美子さんの違いってどこにあるんだろう?
正直に言って、私としては宮尾さんを上に置きたいんだけど塩野さんの方が面白い
クレオパトラを読んでいて、歴史を淡々と描きすぎじゃないかと感じてしまったわけです
宮尾さんは歴史を描きたかったわけではなくて「クレオパトラ」を描きたかったんだとは思うけど、どうしてもクレオパトラを取り巻く歴史を避けては通れず、その部分の叙述が面白くないわけです
あくまで塩野さんと比べたらの話だけど

これは多分、天璋院篤姫を読んだときに感じたことと同じなのだと思う
歴史上の人物であればあるほど宮尾さんを楽しめない
私の問題なのかもしれないけど
よくわからない感想になってしまった

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