2014年11月20日木曜日

後巷説百物語


直木賞受賞作をコンプしようと読み進めてきたが結構いいところまできた
当初はとりあえず読もうと、借りるのがむつかしい場合は同じ作家の違う本を借りたりもしたけど、やっぱり受賞作そのものかなと思い、本作を借りてみた

京極さんは久しぶり
巷説百物語を読んだのは私の記録ではH18年8月となってる
嗤う伊右衛門が面白すぎて、すぐまた読んだのが巷説百物語で、面白くてまたびっくりした記憶がある
しかし本作に関してはいまひとつかな
種明かしがきれいすぎて味気ないような
私の側の感じ方の問題なのか作品の問題なのか、今となってはわからないけど

相変わらず語り口は絶妙で難しい漢字も出てくるけど読みづらさは全く無い
落語の枕のような前振りから知らず知らずに本編に引き込まれて、ハラハラドキドキしながら読み通す
物語としての面白さには何の不満も無い
でも最近直木賞受賞作を読んできて感じるけど、優れた作品は、人間が生きていくうえでの苦しさ・辛さみたいなものに正面から向き合っていて、作者さんはもがき苦しみながら搾り出すように物語をつづっているんじゃないかと、私はそう感じてきた
本作からは、残念ながら、そういうものは感じなかった

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