2023年5月8日月曜日

8月の銀の雪

伊与原新さん 
前に読んだ 「月まで 3キロ」と内容的にはかなり似た短編集 浅田次郎とはちょっと違う いい話で   道に迷った 登場人物たちが 科学技術 をきっかけとして 自分を見つけ 直す 話 かな 
出来としては 初めて読んだ 新鮮さ に打たれたってこともあるのかもしれないけど 月までの方がはるかにいい と 思いました 
どれか1つ取るとしたら 表題作 
ベトナム人のグエンさんが いいし 詐欺まがい の勧誘を続ける友人がちょっとだけ見せる 心変わり もいいなと思った


八月の銀の雪
就職活動がうまくいかなくて 人付き合い がもともと下手な 大学生の彼 留学生として奨学金で研究 を続けている ベトナム人 で コンビニでバイトしているグエン  学生時代の友人で 口先だけの友人 題材は 地球の核 何層にもなっている地殻を研究しているのはグエン 人間の様々な感情っていうのも こういう 何層にもなっている ところから出てきてるのか

海へ還る日
母親を知らずに育ったシングルマザーが子育てに疲れ博物館でクジラの絵を書いている老人と接し自分を取り戻していく

アルノーと檸檬
役者を目指し家を飛び出し今は不動産屋で働く男性が伝書鳩の帰巣本能を知り自分を取り戻していく

玻璃(はり)を拾う
 仕事に疲れ 男に振られた女性と 母親の介護のために 田舎に引きこもった男性 のふれあいを ガラスで覆われた珪藻になぞらえて 語る 外見と中身の違い

十万年の西風
原発関係の不正を上司に強要され 自主退職し 今後の進む道について悩む 時に出会った男性 は熱心に凧をあげるが 父親が 戦時中 風船爆弾 の制作に携わって 亡くなっていた 気象 関係者だった

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