2011年5月14日土曜日

平均律


最近グルダのBook2が手に入ったのがきっかけで、いくつかの平均律を聴いてます、その雑感。

まずアシュケナージですけど、はなかなか手に入らなくてYouTubeものを聴きましたが、ぱっとしない演奏ですなあ。
この人って昔から評価は高いようだけど、なんとも面白くない演奏で、私は苦手でした。玄人ウケする人なのかな、派手さは全くないもんね。まあ、きちんとCDで通して聴いてみてませんが、もういいって感じだな。

ポリーニはまあ予想通りですが、良いですね。少し速めのテンポで始まりますが、正攻法でまっすぐな、この人らしい演奏だと思います。ポリーニは年をとって良くなったなあ、若い頃もよかったけど、丸味みたいなものが出てきたような、そんな感じがしますね。

で、グルダですけど、改めてBook1から聴いてみると、やっぱり面白いですね。変わってます。グールドほどではないけど、充分変わってるというか、勝手に装飾したりしてて、楽しい、個性的な演奏です。ただモーツアルトはこれで良いけど、バッハはどうなのかな、ちょっと聴いてて疲れるところもあって、微妙ですね。

で、思い出して聴きかえしたのがヴァルヒャです。ものすごく平凡でこんなんなら俺でも弾けそう、と思ったこともあったけど、聴いてると何とも心地良いと言うか、安心できる、ある意味理想的なバッハではないかと、そう思える演奏ですね。グールドファンは好かないかもしれないけど、私は平均律のベストのようにも思います。

ただわたし的には平均律のベストはリヒテルなんですよね~。巨大なロマンチスト、リヒテル。聴いてて疲れます、それは仕方ないんですね、リヒテルですから。ベートーベンの熱情ソナタ並に平均律でも激しいPassionを聴くことができます。今はスタジオ録音以外にライブ音源でも聴けますが、基本は変わらないと思います。ロマンチックに歌ったかと思えばびっくりするような激しさも見せます。これは本当にバッハなのかな、とも思いますがこれがリヒテルなんだね。

ちょっと飛ぶけど、キースジャレットも結構バッハを弾いてますが、キースはソロをずっと弾いてほしいですね。バッハは弾かなくていいです。悪いけど。弾くんなら即興を入れて欲しいな。
キースはバッハ大好きなんだね、多分。ものすごく生真面目に弾いてます。生真面目すぎて面白くないんだよね。ヴァルヒャにはなれないんだから、キースはもっと個性を出してバッハを弾いてほしい、そうでないとキースがバッハを弾く意味はないと思うんだが、キースはバッハが好きすぎてそんなことはできないんじゃないかなと思います。

ポリーニ、アシュケナージとくれば次はアルゲリッチですね、聴いてみたいです。
もう結構昔だけどイギリス組曲のアルバムはすごく良かったです。しかしアルゲリッチももうばあちゃんだしなあ、最近は室内楽のほうに行っちゃったみたいだし、無理かな。

0 件のコメント:

コメントを投稿