2010年1月24日日曜日

新リア王

新リア王読了。
先週、1月19日に読み終わった。読ませる、さすが高村薫といったところ。
最後にちょっと合田刑事が出てきてとまどったが、新刊が全3部作の締めくくりで合田刑事登場のようだから期待感がますます膨らむ。新刊といっても結構前に出てて図書館の順番待ちしてるだけだから買ってしまおうかな、とも思いますね。

総論的には面白いけど不満がいくつか
全体的には晴子が母と息子、本作が父と息子かな、と思うが、政治の要素が多すぎ。特に下巻の政治談議的な部分は長すぎてしんどかった。我々は小説を読みたいんで、政治論を読みたいわけではないので。
逆に秋雪の過去はまさしく物語で、もっと読みたいと感じた。

あと、合田刑事はどうなの?高村薫の新境地だと思ってたら逆戻りかよ、という印象もあり。
ラストの大円団は推理ものの種明かしっぽい感じもあり、積み上げてきた文芸調が一気に卑属に落ちた間もあるかな。
秋道をもっと読みたい。小出しにしすぎ。次におあずけ、ということでは3部作が分かった今なら許せるが、新刊時点であれば不満が残っていたろう。

ということで面白かっただけに言いたいこともいろいろありますね。
次の本は車谷長吉に戻っています。これを読了したらハリーポッターに戻ろう。しかし太陽を挽く馬はまだ60人待ちくらいだ。いつになったら読めるんだよ。

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