2010年7月6日火曜日

怒りの葡萄

善良さと貧困、という感じかなと思って読んでたけど、貧困とそれに打ち勝つ人間の素晴らしさ・力強さがテーマですかね。絶望の中にあっても希望の光が射すラストは実に感動的でした。

しかし、構成については途中に挟まる挿話っぽいのが結構多くて、時代背景の解説っぽいんだが、話の前進を妨げてますね。ものすごく読みづらく感じた。
エデンの東でもそういった感じがあった。スタインベックの手法なんだろうな。
しかし早く先を読みたいと思う読者にとっては嫌がらせにも感じてしまいますね。力強くぐいぐいと引っ張る作品だけに途中の停滞感が残念だった。

それにしてもスタインベックは素晴らしい。他の長編も読みたいが日本語で読めるかな、探してみるか

で、次ですが南米に行きます。
朝日新聞の日曜文芸欄にここしばらく筒井康隆が書いてるが、この間ドノソの「夜の淫らな鳥」のことが書かれていた。
読む場合は 図書館か古本屋で、と描かれていたが、持ってるもんね~。

南米文学は一時懲りました。ドノソで言えばブルジョア貴族が衝撃的に面白かったな。
リョサもあるしマルケスもある。プイグもね。
というわけで、まずは「夜の淫らな鳥」を読んでみます。

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