2011年6月16日木曜日

重耳2


本日読了。
下巻はおもしろくなかった。

重耳として面白いのは放浪しているあたりで、晋に戻ってからは成功に向かって進んでいくだけで面白みないですね。

作者も書いてましたが重耳という人は個人として偉大だったというよりは周囲の人々に生かされた人だったような感じですね。苦労の時代は皆で頑張るあたりが感動的ですが、成功してからはうまくいかない感じかな。
あとがきを読むと宮城谷さんはこの重耳に特別の思い入れがあったようですね。
宮城谷さんの作品って、淡々とした筆の中に深いものがたくさん詰まっているようなところがあってそこが大きな魅力だったわけですけど、この作品に関しては作者の思い入れが筆を粘っこくさせてるようなかんじがします。
全体的に物語的な筆の運びがこの作品を陳腐なメロドラマにしてしまってると言っても良い。
というわけでこの作品はあんまり面白くなかった。

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