2012年6月5日火曜日

彼女について知ることのすべて


佐藤正午さんです。
昔、かなり昔ですけど読んだことがあって(多分「恋を数えて」)、そのときは面白いと思ったものの、他の作品がまだほとんど無かったのでそれきりになってた作家さん。
たまたま新聞でこの作品が映画化された話を読み、すぐwebで予約したものです。インターネット予約は良いよなあ。

作品的には過去と現在が交錯しすぎて、純文学っぽいわかりずらさがあってすごく読みづらかったです。
この種の中間小説にとってそういうのって致命的な欠陥のように感じるけどどうだろう??
中間小説という言葉に特に偏見を込めてるつもりはないけど、読みやすさは大事じゃないか?

しかし読後ももやもや感たっぷりだけど意外とすっきりもしていて、微妙な味わいです。
主人公の優柔不断さにいらいらし彼女のかっこよさと虚実不明さに引きつけられ、結局どうなったのかわからないけど何となく納得感が無くもないというところ。

他の作品も読んでみたいような見たくないような、微妙な作家ですね。

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