2013年10月19日土曜日

ケッヘル


中山可穂さん、初めて読みます、昨日読了。
図書館でぶらぶらして目についた本。最近はネットで探してネットで予約だったので、図書館をぶらぶらって無かったんだけど、やっぱりぶらぶらしてると発見ありますね。

目についたのは当然「ケッヘル」というタイトル。
モーツアルト好きというよりは、クラシック好きなら誰でも目が止まるとであろうタイトルですね、「BWV」とかといっしょ。
しかし読んでておやっと思ったのは、やたら文章が上手いこと。村上春樹を思わせるようなところも随所にある、読みやすい、上手い文書。まだ個性までは感じないけど、文章フェチの私としては読んでて気持ち良い作家を発見できた喜びが少しありました。

内容的にも面白い、小説っぽい小説、お話がたくさん詰まってますね。
密度が濃く、でも先が気になって、とにかく「読ませる」小説になってます。
ただ、下巻の三分の一くらい、ケントの話に栗田氏が登場したその行から、急に文学がミステリーに落ちていく感が。
読んでるときは文芸作品かなと思ってたけど、結局ミステリだったの???という失望感が少。

しかしラストは元に戻ったような感じもある。
ミステリとしては収束がすっきりと綺麗ではない。あくまで「ケッヘル」という作品として最後は終わってくれてる。
面白かった、良かったです。
しかし、この作家はちょっと難しそうだな。
女性同士って私は興味ないしなあ・・・・

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