2019年3月18日月曜日

彼女について知ることの全て


このブログによれば2012年6月に読んでてまあまあ面白かったようだけど全く記憶が無い┐('д')┌
最後まで読んだけど記憶が戻らなかった、私としては初めての経験です
ちなみに2018年6月に読んだ月の満ち欠けは今でも結構覚えてるけど、これから忘れていくのかな?

本書を再読したのは読んだのが昔で覚えてないって事もあるけど、佐藤さんの作風の変化を確かめたかったから
最近昔の作品を読んでいると、随分作風の違いを感じる
青春ものっぽい匂いと、何より読後に残るものがある
それに対して最近の作品はとにかく時間が錯綜しわかりづらく心に残るものが無い
でも抜群に面白い(・∀・)ノ
文章の巧みさは変わらないけど作風は随分違ってきたような気がして、その節目がどの辺りだったかを知りたかった
私としては「放蕩記」がターニングポイントで、その前と後に別れるように思っていて、それを確認したかった

wikiによれば「放蕩記」の前が「個人教授」でこれは未読、次に読む予定
「放蕩記」の後が本作になります
放蕩記自体は極めて特異な実験的な小説で位置づけは難しいと思う

で、本作については時間が入り組み前に行ったり戻ったりを繰り返し事件の核心に迫っていく
語り口は回りくどいけど先を知りたいので読者は我慢して読まなければならない、そのうちこの語り口に慣れて快くなってくる
まさしく近年の佐藤さんの作風でした
やはり「放蕩記」がターニングポイントだったとの思いを強くしました

お話としては少しアンダーリポートに近いかな
でもミステリのようでミステリではない、それは謎が謎のままですっきりしないから
でも私はハッピーエンドとして読ませてもらいました
二人の子供もいるわけだしね
やり直すことになるんだろうと思う
話を細分してわかりづらく配置しながら解きほぐすように語り、それでいてすっきりはさせてくれない
嫌いな人は嫌いだと思うけど、私ははまってしまってるので佐藤ワールドを素直に楽しみました

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