2020年10月15日木曜日

張込み


松本清張先生の短編集。文体も時代設定も古めかしいが実際に古い作品。
図書館の藤沢先生の棚で本を探していて目について借りた。
どろどろした人間関係が達意の文章で綴られ、すごく面白い。しかし最後にお約束として語られる種明かしで面白さが減殺されるようだ
文学作品が一気に推理小説に落ちる瞬間というか
今のミステリ作家ならまた違った書き方をするんだと思うけど短編推理小説というカテゴリが確かにあったんだなあと思わせる作品集だった

どれか一作は鬼畜をとりたかったが映画の印象が強すぎた
読みながら緒形拳、というよりは岩下志麻が頭から離れなかった
で、私としては「1年半待て」を取る
ラストの意外さもあるが完全犯罪的な作りが良かった

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