2020年11月8日日曜日

或る「小倉日記」伝 傑作短編集1

 
 松本先生は推理作家としてのイメージが強いが、表題作で芥川賞を受賞されている
なるほどと思わせる作品で純文学的な難解さはないものの直木賞的な面白さともちょっと違っていて、でもぐいぐい読ませるあたりはやはり直木賞に近いようにも感じた
そしてラストに軽く感動
こういう地味な作品が何故こんなに面白く読めるのかよくわからないがそこが清張先生なんだろう
  
推理小説のように進む火の記憶、推理などはどうでも良いと切り捨てるラストが良かった
  
本作品集は総じて人間の執念のようなものを描いていたと思う
時代を超える普遍性を持っていると感じた

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