2009年9月10日木曜日

ダンスダンスダンス

ダンスダンスダンス読んでます。
あちらの世界、出てきました。ドルフィンホテルの16階ですね。
羊をめぐる冒険でラストのほうに出てくる別荘も、途中で車を止めてカーブを歩いていくあたりから別の世界へ入って行ったような気がした。羊男が戦争から逃げている設定は、カフカにおける、森の奥の二人の兵隊と同じですな。
あちらの世界とのかかわりを描き出すと完全に村上春樹の世界になっていく感じですね。

しかしカフカや1Q84と比べると、ねじまき鳥にしてもこの作品にしても、物語的な展開に欠ける感じがある。少なくとも前半部分は。その分、内省的というか、自分の世界をさまようような雰囲気があって、まあこれはこれだが、小説としてはカフカや1Q84と比べ劣っていると思う。好き好きは別として。

「ユミヨシさん、朝だ」というラストが記憶に鮮明なのだが、そこにいたる筋は幸いなことに全く記憶していない。これからの展開が楽しみです。

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