2022年6月1日水曜日

スティグマータ


近藤史恵さんの自転車シリーズ5作目。
スティグマ、汚名、なんですね

相変わらず上手い、面白い。
作者はビストロものもあり、ヨーロッパ事情にも詳しいんだなあ。
というか、物書きっていろんなことを知ってないとできない仕事なんだなあと改めて思いました。

本作に関してはチカや過去の登場人物たちにまた会えたうれしさと、試合の行方を楽しむ部分と、いわゆるミステリにはカテゴライズされないだろうけどナゾときを純粋に楽しむ部分もあった。

多分すべての小説はこの先どうなるんだろうと思いながらでないと読み進むめることが難しいから、多かれ少なかれ疑問が少しずつほぐれていく過程はあるんじゃないだろうか、そういう意味ではすべての小説はミステリの要素を持ってることになるから、いわゆるミステリとそうでない小説の違いはどこにあるのだろう、などと考えたりもした。
謎解きそのものを楽しむのがミステリだとしたら宮部や東野さんの作品の多くはミステリじゃないような??
犯罪小説がミステリなのかな?

本作を読みながらそんなことを考えましたがそんなことを抜きにして十分面白い作品でした。

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