2012年9月26日水曜日

王妃の離婚


佐藤賢一さん。
直木賞受賞作品を紹介しているサイトで見つけてすぐ予約しておいた本。前からタイトルは知ってたけど西洋歴史物には興味がなくて読んでなかった。

読むべき作家を一人見つけたような感じです。面白かった、プロの作家ですね、素晴らしい。
前半3分の1くらいまではちょっと退屈気味ですが、スイッチが入ってからは一気に読ませます。
卑猥でいながらどこか乾いていて下品だけど上品な文章です。
歴史を客観的に叙述する部分に猥雑な人間描写が絡んでこういった文章が出来上がってるんでしょうけど、実に魅力的ですね。

淡々とした面白さが最後の法廷で一気に盛り上がるさまは見事、しかしそのあとでさらに盛り上がり、エピローグでまたひとつ仕掛けがある。
実に素晴らしい作品でした。
さすが直木賞といった感じかな。直木賞作品はやっぱり面白いですよね。

ということでまた読まなくちゃいかんなあ、佐藤賢一。

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