2016年11月11日金曜日

スコーレNo.4

宮下奈都さん
これは素晴らしい
まず、コトバの使い方がすごく丁寧で考えられていて、心に響いてきた
谷崎の文章読本的な意味での、音としてのなめらかさではなくて、使われている一つ一つのコトバが体の中にしっとりと染み込んでくる感じで、読んでいて気持ちが良い
もしそれほど練られたわけでもなく綴られた文章だったとしてら、作者は天才ですね

普通の家庭の普通の少女達のお話だけど、兄弟の喧嘩と仲直りなど、私にも共有できる経験があり、懐かしくも感じた
でもそういう懐かしさを感じることができる本を読んだのは初めてだった
何を書いて何を書かないか、優れた小説というのは詰まるところそういう事だと思うけど、本作は紛れもなく優れた小説だと思った

作者のデビュー作だそうです
絶賛しすぎですかね?

0 件のコメント:

コメントを投稿