2014年10月15日水曜日

プラナリア


山本文緒さん、直木賞受賞作、昨日読んだ

全体に読んで楽しい話ではない、どこか投げやりで光もさしてこない
短編としては読みやすくテンポもよく歯切れも良い、表題作はラストもすっきり切れ味良くて小説としては良い出来栄えだが、中身は陳腐と感じた

しかし二作目を読んでちょっと見方が変わった
こういう話を書く作家さんなんですね
生きていれば楽しいことばかりじゃないし光がさしてくることだってそんなに多くない、現実ってそんなものだ、そういう中で一所懸命生きている・・・わけでもなく、苦しんでもがいている人をそのまま描いてる
そういう目で見ると、明るくは無いけど必要以上に暗くもならずに、淡々としているところに救われてるのかもしれない

これもあり、ですね
そういう意味では最後の作品がちょっと普通すぎかな、後味の良さが

第一印象とは真逆になりますが、直木賞にふさわしい素晴らしい作品だったと思います

0 件のコメント:

コメントを投稿