2013年5月14日火曜日

風が強く吹いている 雑感


昨日水源池を散歩しながらふと考えた。
本のオビに、直木賞受賞後第一作とあったような。
そうか、この作者はまほろで直木賞を取った作家だったんだ。
私がこの作品を読んで立派な作品だと感じたのは、私としては「格闘するもの」の次に読んだからということも大きく、この作者がこんな本を書いたのか、という驚きもあった。
しかし作者はこの作品を書き上げた時点では既に直木賞を取っていた、ということは既に超一流の物書きだったわけで、そういった意味で考えるとこの程度の完成度の小説を書いたこと自体はぜんぜん普通だったのかも。

若い作者の情熱をベタにぶつけた小説のように私は読んだわけだが、そう考えると、恋の話や怪我の話や、いろんな要素をうまく配置してラストに向かって盛り上げる、冷静に計算されつくした小説だったんじゃないかな~と、水源池を散歩しながら考えた。
まんまと作者の計算にはまってしまったんだな、私は。感動して目頭を熱くしてしまったわけだ。
まあ、面白かったから良いんですけどね、散歩しながらふとそんなことを考えたという話です。
いろんなこと考えながらの散歩は楽しいわ。

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