2019年2月21日木曜日

サイゴン・タンゴ・カフェ


中山可穂さん、短編集ってことになってるけど、表題作が圧倒的で、表題作とその他の短編って感じですね
その表題作以外ではドブレAが良い味でした
相変わらず良い文章
密度が高くて随所にはっとするフレーズがちりばめられててわかりやすくて
とにかく読みたい、どんなものでも良いから書いて欲しい作家さんです

現実との三分間
ちょっとしたミステリだが謎解きのないままいろいろ混ざり合って中山さんなラスト
短編だからこれでいいと思う

フーガと神秘
これは私には難しい作品だな
フーガの話はわかるけど認知症の父親をののしるラストはよくわからん、これが女性心理なの?

ドブルAの哀しみ
ゼロアワー系のお話かと思いきやラストが効いててお見事、小説を書く猫ですね、すごく良い

バンドネオンを弾く女
ラストシーンに向けたお話だがちょっとまとまってないと思う
同じラストで違う話を読んでみたいと思った

サイゴン・タンゴ・カフェ
全身恋愛小説家の復活か?って感じの作品ですね
でもラストはやや疑問、これで終わるなら長編にして欲しかった
短編なら曖昧なまま余韻を持たせて終わらるんじゃないのかなあと思いました

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